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ただただ愛おしいもの

予報通り、今年の夏は例年以上に厳しく本当に暑いですね。一日のうちにホッとする時間がない(暑過ぎて)=疲れがたまる、というわけで凡ミスを連発しております。昨日はスーパーで買った野菜類をお店の冷蔵庫に入れたまま帰宅し自宅であぁ忘れた、やっちまった…と気付き凹む。致命的な失敗ではないけど、ささやかな溜め息が漏れてしまうトホホな毎日を過ごしています。

 

そんな猛暑の中ではありますが、8/24(土)からKAIのデザイナー、甲斐ひろみさんの展示『AT LUCA』が始まります。かいさんの作る洋服が好きな方はたくさんいらっしゃると思いますが、今回は一歩踏み込んだ世界観を観ていただきたく、手仕事による巾着や洋服、クッションなどの特別な布作品、そして特筆すべきはオブジェ、がLUCAに並びます。このオブジェなのですが、数年前かいさんのアトリエで初めてみたときに「何だこれ?」と怪しいほどに凝視。実用性はないけれど、ただただ愛おしくて、あぁかいさんはこういうものも作ることができる人なんだ、と心を持っていかれました。その後、新しい拠点としてオープンされたアトリエ兼ショップ(昨年惜しまれながらクローズしました)の棚や壁にも伺うたびに、かいさんの作るオブジェが本当に絶妙な位置に絶妙な空気を伴って鎮座していたのです。ここにあるのが一番素敵だとは分かっていても、ほ、ほしい…えっ、売ってるんですか?買います!…そうして私の手元に最初にやって来たのが写真のギンガムチェックのオブジェです。ギュッと綿が詰まっていて共布のくるみボタンがアクセントになりキュッと曲がっている何とも愛らしい形。これは何ですか?という問いに明確な答えはないけれど(答えを求めるのが野暮)見るたびにいいなぁ、好きだなぁと思います。私にとって心の栄養剤みたいなもの。そんな私の大好きなオブジェも今回の展示で並びます。洋服を作るかいさんだけでなく、こういう作品を作り出すことができる、かいさんの新たな側面をこの展示で見てほしいし知ってもらえたらいいな、と思います。そしてかいさんの作り出す空間を含めて、全てを隅から隅までお楽しみいただきたいです。暑い中ではありますが、どうぞ足をお運びください。(なお今回はオンラインでの作品の販売はありません。ポスターを除く全ての作品は会期終了後のお渡しとなります。)