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川上陽介「Tea for One, Tea for Two」

2022年12月に小さな板絵の展示を行った川上陽介さんの二度目の展示「Tea for One,Tea for Two」が6/15(土)から始まります。今回はギャラリーLUCAとして新旧含め大小さまざまなサイズの板絵や油彩画、アクリル画、クレヨン画をご紹介します。

 

4月半ばに川上さんのご自宅兼アトリエに初めて伺い、今まで描き溜めた作品をくまなく観せてもらいました。むむ、私が今まで観てきた彼の作品はどうやらほんの一部でしかなくてこれはまだまだ深いぞ、というのが率直な感想。こんなのもあります、と次々出てくる作品を前にこれらをどうやってみせるのがベストなのか?山陰の空気の中で生まれたこの色を、形を、、、ウーンと唸っているうちにタイムオーバー。その後、むちゃくちゃかわいい(の言葉しか当てはまらない)ご家族から温かいおもてなしを受け、ホワホワした気分とともに頭の中に宿題を抱えて帰りました。

 

頭の中に散らばったパズルピースをああでもない、こうでもないと考えているうちにあぁ、あのテーブルの上に雑然と並べた私がいいと思った作品たちをそのままみせたい、みてもらえばいいんだという気持ちがぼんやりと固まりました。LUCAという箱の中で緩急をつけて川上さんの作品群を並べます。ギリギリまで川上さんと納得のいくよう対話を続けていきますので、どうぞお楽しみに!

 

今回の展示に添えた「Tea for One,Tea for Two」は、私の好きな作品の中にお茶を飲んでいる風景のものがいくつかあって(DMに選んだ作品もそのうちのひとつ)そんな作品を眺めながらお茶を飲んだらまるでふたりでお茶しているような気分になりますよーみたいな気持ちを込めてこの言葉を選びました。ジャズのナンバー、Tea for Twoが流れる部屋でお茶を飲みながら絵と共にゆったりと流れる時間を楽しむ、そんな空間に浸って欲しいという裏テーマもあるとかないとか…余白のある言葉を生み出すのも展示における表現のひとつと思って、いつもうんうん唸りながら考えています。作品共々、何か伝わるものがあればうれしいなぁ。